今回は、薬とミネラルを多く含む飲食物との飲み合わせについてです。
ミネラルとはヒトの体を構成する元素のうち水素、炭素、窒素、酸素以外のものの総称で、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄などがあります。
そして、細菌感染症の治療に用いられる抗菌薬の中にはミネラルと相互作用を生じるものがあるため、服用する際には注意が必要です。
テトラサイクリン系抗菌薬やニューキノロン系抗菌薬はカルシウム、マグネシウム、鉄などと、セフェム系抗菌薬のセフジニル(セフゾン)はマグネシウム、鉄などと併用することにより吸収が低下し、効果が十分に現れなくなる可能性があります。
マグネシウムやカルシウムは牛乳やミネラルウォーターに多く含まれているため、上記の抗菌薬を服用する際には一緒に飲まない方がいいでしょう。
もしこれらの抗菌薬を服用中に牛乳やミネラルウォーターを飲む場合には、抗菌薬を服用後2時間以上は間隔をあけてから飲むようにしてください。
また、サプリメントでカルシウムや鉄を摂取している方も注意が必要です。
特に、セフジニルを服用中に鉄剤を服用する際には、セフジニル服用後3時間以上の間隔をあける必要があります。
抗菌薬の服用とミネラルを含む飲食物の摂取の順番を逆にしてしまうと、上記の時間よりもさらに間隔をあける必要があるため、服用する順番にも注意してください。
(参考:『薬局の現場ですぐに役立つ 実践で学ぶ!薬物動態学』)
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