サプリメントや健康食品はたくさんあります。インターネットやテレビでもたくさんの広告を目にします。しかし、それらは本当に健康に役立つものでしょうか。医学ではエビデンス(根拠)に基づいて診断・治療が行われます。しかし、健康食品においては医学ほど信頼性の高いエビデンスがないことがほとんどです。もしかしたら、効果がないものに高いお金をかけているかもしれません。
では、どのように健康食品と付き合っていくべきでしょうか。厚生労働省が発行するパンフレット「健康食品の正しい利用法」に分かりやすく書かれています。ここでは、その中からいくつかを紹介します。
●体験談
体験談は根拠があいまいです。広告などでよく見かける体験談は、効果があったとするものがほとんどでしょう。しかし、広告などで見かける体験談は、効果があったとする体験談だけを選んでいる可能性があります。客観的なエビデンスとして価値はないものです。
信頼性できるエビデンスは、摂取した人と摂取しなかった人を比較する必要があります。例えばかぜの場合、たいていはかぜ薬を飲まなくても治りますよね。つまり、「かぜ薬を飲んで治ったのか」「かぜ薬を飲まなくても治ったのか」は、やはり両方を比較しないと分からないということです。
●細胞や動物実験
「動物実験で効果があった」「試験管での実験で有効性を確認された」などの広告があります。しかし、これらの結果をヒトに当てはめて考えるには注意が必要です。動物とヒトでは感受性や体内での動態が異なります。また、試験管で有効性が確認された成分が入っていたとしても、効果があるかどうかは別問題です。
引用:厚生労働省, 健康食品の正しい利用法
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