健康寿命とは?
2020年の世界保健統計によれば日本人の平均寿命は83.3歳と世界一位です。平均寿命と似た言葉に健康寿命がありますが、違いをご存知でしょうか。平均寿命とは「元気で自立して生活できる期間」のことを言います。平均寿命が伸び、人生百年時代の到来も遠い未来のことではありません。ますます、健康寿命を延ばすことが重要だと考えられるようになりました。
健康寿命を延ばす施策
厚生労働省は、健康寿命の延伸を目標に、健康日本21という計画を実行中です。健康日本21には、第一次と第二次があり、第一次は平成12年から、第二次は平成25年から開始されました(現在は第二次が進行中)。健康日本21には、がんや糖尿病、高血圧、高脂血症患などの生活習慣病予防のための、具体的な目標設定がなされています。それぞれを見てみましょう。
適度な食事と運動
生活習慣病予防には、適正体重の維持が重要です。適性体重とは、BMI(Body Mass Index)が18.5~25くらいです。適性体重の維持には、適度な食事と運動が欠かせません。当たり前かもしれませんが、食事は主食・主菜・副菜がバランスよく配されているものです。バランスのよい食事がどういうものかを説明するのは難しいですが、農林水産省が発行している食事バランスガイドが参考になると思います。食事バランスガイドには、一日で食べる食事の量が、わかりやすくイラストで描かれています。また、運動については、健康日本21で、少し呼吸が増える程度の強度の運動を定期的に実施することが明記されています。例えば、「ウォーキングや水泳などの運動を1回あたり30分以上、週2回以上」などの目安も明記されています。高齢になると、筋力が低下が要介護につながるリスクを高めるため、適切な栄養摂取と運動で筋力を維持することがとても重要になるのです。
禁煙や口腔ケアも重要
喫煙は、がんだけでなく循環器疾患、呼吸器疾患のリスクを高めることは昨今では常識になっています。禁煙しましょう。しかし、喫煙習慣が長い方では禁煙難しいことも多くあるでしょう。その場合には、禁煙外来を利用するのも検討しましょう。平均寿命の延長とともに、残存歯の重要性も高まっています。また、歯や口腔の健康は、全身疾患とも関連することが分かっています。健康寿命を延伸するためには、口腔ケアは欠かせません。定期的な歯科検診も重要になります。
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