今回はジェネリック医薬品について解説したいと思います。
皆さんが、処方せんによって薬局で受け取る医療用の医薬品には、先発医薬品(新薬)と後発医薬品(ジェネリック医薬品)があります。
先発医薬品は、10数年といった長い年月と莫大な費用をかけて開発された医薬品であり、特許期間が設けられています。
この先発医薬品の特許期間が終了した後に販売されるのがジェネリック医薬品です。
ちなみに、ジェネリック(generic)とは「一般的な」という意味の言葉です。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と「同じ有効成分」が「同じ量」含まれていて、先発医薬品と同等の「効き目」と「安全性」のある薬です。
品質、有効性、安全性に関しては国が審査を行ったうえで製造販売の承認をしています。
また、開発費が抑えられているため価格は先発医薬品の6割程度の低価格となっています。
先発医薬品と異なる点は、有効成分以外の添加物や薬の大きさ・色・味、製造方法などです。
そのため、先発医薬品よりも錠剤のサイズを小さくする、味を良くするなどの飲みやすくするための工夫がされているものもあります。
また、全てのジェネリック医薬品に存在するわけではありませんが、オーソライズドジェネリック(AG:Authorized Generic)という先発医薬品と同等の原薬、添加物を用いて、同一の製造方法で作られているジェネリック医薬品も登場してきています。
ジェネリック医薬品を使用するメリットとしては、皆さん個人の医療費を削減できることと、少子高齢化が進む日本全体の医療費を抑制できることです。
現在、ジェネリック医薬品には、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の治療薬、抗アレルギー薬、解熱鎮痛薬、抗菌薬など、様々な疾患や症状に用いられるものが揃っています。
また、飲み薬だけでなく軟膏やクリームなどの塗り薬、点眼薬、点鼻薬などもあります。
もちろん、まだジェネリック医薬品が存在しない薬もありますが、これからもどんどん登場してくることでしょう。
ジェネリック医薬品を希望する場合には、医療機関を受診した際に医師に伝えるか、薬局で処方せんを渡すときに薬剤師に相談してみてください。
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