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  • 雜賀智也

インターネットの健康情報は正しい?

更新日:2020年6月6日



インターネットでは、健康や医療に関する情報がたくさん発信されていますね。ダイエット、健康食品、新しい治療法を紹介する記事、視力が回復した、がんが消えた、など特定の治療効果を訴えるものなど、内容は実に様々です。どれももっともらしく書かれているのですが…。実は、間違った情報、根拠の不明瞭な情報もかなり含まれています。

間違った情報は、医療・健康に限ったことではありませんが、医療・健康の場合は「健康や生命へのリスク」を抱えています。たとえば、医師から提案された治療法をネットで調べて、否定的な記事を見かけたらどうでしょう?不安に感じて、治療を受けないかもしれませんね。もし間違った情報を鵜呑みにしていたのなら、治療の機会を逸してしまうことになります。医療・健康においては、鵜呑みにせずに「本当かな?」と慎重になる必要があります。とは言っても、難しいですよね。ここでは、健康情報のチェックポイントをいくつか紹介したいと思います。


◎情報の発信者は?

情報を出しているのは誰でしょうか? 書いているのは誰でしょうか? もし匿名なら、その情報が正しいかどうかを担保していないということです。また、発信者が企業ならば、その商品に有利になる情報しか載せていない可能性があります。

◎情報は新しい?

記事に日付は入っているでしょうか。古い情報の場合は、変わっている可能性があります。

◎根拠はあるか?

医学・健康分野において、最も根拠になるのは論文です。論文は査読というチェックのプロセスを経て公開されますので、科学的に信頼できるものです。情報の根拠は論文か(その論文の具体的な情報は掲載されているか)どうかは必須のポイントです。

◎根拠の種類は?

しかし、「論文ならなんでも信頼できる」というわけではありません。たとえ動物実験や試験管での実験で有望な結果が出たとしても、人に対する直接の根拠にはならないからです。たとえば、医薬品の場合には、試験管・動物実験で期待された物質が、治験と呼ばれる厳格な臨床試験を経て、審査を通過することでようやく承認されます。

厚生労働省は「健康食品の正しい利用法」という冊子で、健康情報の読み解き方を紹介しています。このほか、聖路加国際大学の中山和弘先生は「健康を決める力」というサイトを運営し、健康情報の取り扱いと意思決定について情報を公開しています。是非参考にしてみてください。


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